学会について
学会概要
日本声楽発声学会は、昭和39年(1964年)10月に「発声指導法研究会」として発足し、昭和46年度(1971年)の総会で「日本声楽発声学会」に改称しました。声楽発声の実践と音声医学とのユニークな共同研究による精神は発足以来受け継がれ、日本における声楽演奏と声楽教育に寄与し、音楽文化の学術振興に資することを目的として活動しています。
かつて、声楽という「声」を楽器として用いる音楽のジャンルは、指導者の経験、体験による口頭伝承による指導に重きが置かれてきましたが、現在はその基本となる「発声」に関する人体の機能を医学的に知ることで、知識の領野からアプローチし、その音楽文化を科学的に探究することが求められています。本学会は声楽の実践者、医学の臨床研究者、また音響工学など多くの学問分野にまたがり、新しい研究領域を開拓することを目指しています。
毎年2回、春と秋に開催される例会では、学会員による研究発表に加え、学術講演、国内外で活躍する現役声楽家の演奏とお話など、また夏季研修会では作曲家によるレクチャーをはじめとした研修プログラム、さらに「歌の集い」などの本学会独自の演奏会も企画し、演奏家、教育者、研究者から愛好家まで多方面にわたる会員の交流の場、最新の研究に触れる場として活用されています。